オープニングも挿入曲もアニメーションに使うことを考えて作られた曲です。もちろん、音楽としても、充分な完成度を持っている事は前提ですが、より映像を意識して作られた曲が「ガンダムSEED」シリーズの音楽だと思っています。
曲を発注するときは、その音楽を使うシリーズのテーマと映像のイメージを作曲のかた作詩のかたに伝えて、さらにイメージを膨らませて貰っていました。一年間でOPとEDで8曲。更に挿入曲を含めたら10曲以上が一年のシリーズで使われました。これは並のアニメーション番組では異例の多さだと思っています。しかも、どの曲もそのシーズンを象徴する曲でしたし、挿入曲も私が考えている以上に素晴らしいクオリティで、物語をひっぱってくれました。
SEEDファンの皆さんだったら、「ミーティア」が聞こえたらやっぱり、−アラスカで沈没寸前のアークエンジェルの危機に、宙からフリーダムが駆けつける−というシーンが、浮かぶと思うんです。これが、映像と音楽の相乗効果だと思います。放送が終わって数年が立ちますが、今も皆さんの心に残り、支持を頂いているのは、音楽の力が充分に映像に力を与えてくれたお蔭だったと思います。
「ガンダムSEED」は、そういう意味で幸せな作品でした。ですから、このミュージッククリップのお話しを頂いたときは、その逆をやってみようと考えました。その曲からイメージされる映像を音楽に合せてみよう、ということです。とはいっても、単純にあらすじを追っかけた編集をしてもつまりません。また「ミーティア」や「暁の車」のように、ストーリーとは関係なく外せないシーンがある曲もあります。なので、まず音とリズムに合せた編集と、歌詞の意味性の再現。これを第一に考えています。そして一番重要なのは、全ての曲を見聞きしてもらった時に、「SEED」「DESTINY」の全ての要素が圧縮されている、と感じられるように構成する事です。
ストーリーを作成した監督が関わるのです。本編に置かれた絵の全ての意味を知っているからこそ出来る構成をして行こうと思っています。ご期待ください。