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「メタ映画」とは「映画という表現を使って映画それ自体を語ること」を
意味する。押井監督の作品群は、いつも変わった表現が登場するが、
それはすべて「映画の正体を探る」方向性を内包しているようだ。本来は
平面(2D)の背景画を3D-CG化して2Dのアニメキャラを歩かせた『イ
ノセンス』や、逆に立体(3D)の人間を潰して2Dアニメに変換した
『立喰師列伝』などはその代表例である。つまり、実写とアニメの境界
にある《何か》をあえて壊すことで「映画の仕組み」を解体し、正体を
突き止めようと試みているのだ。
押井監督作品を深く読みこむことで、もしかしたら「何となく分かった
気になっている」実写・アニメの正体に迫ることができるかもしれない! |
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トーキング・ヘッド 1992年 劇場公開作品 |
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アニメの制作が過酷なのは周知の事実。この実写映画はアニメの制作現場に漂う摩訶不思議な熱
と狂気を秘めた雰囲気をミステリー仕立てで描く。たとえどんなにスケジュールが厳しくても、
なぜか完成してしまう「アニメの正体」を暴く世紀の問題作なのだ!
『Talking Head』とは劇中の超大作アニメに与えられた題名。納期を一ヶ月後に控えたスタジオ
八百馬力では、各スタッフが徹夜続きで準備していた……はずだが、実はシナリオは存在せず、
監督までもが失踪する緊急事態を迎えていた。何が何でも完成させろと「渡り演出家」の《私》
が呼ばれたが、次々とメインスタッフが謎の死をとげていく……。
劇中アニメのスタッフもナニゲに豪華。キャラクターデザインは美樹本晴彦、メカデザインは河
森正治、遺書となったアニメの原画は金田伊功、「列車の到着」の作画は黄瀬和哉と、著名人が
結集している! |
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アヴァロン 2000年 劇場公開作品 |
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実写部分をポーランドの俳優とスタッフでロケ撮影。日本に持ち替えった素材にデジタル処理を
徹底的に施し、アニメーション映画に近い方法論で仕上げた作品。押井守の著書「すべての映画
はアニメになる」(徳間書店)を試みた実験的な作品だ。
「アヴァロン」とは近未来の仮想戦闘ゲームの名前。プレイヤーは非合法集団“パーティー”に
参加し、仮想世界の報酬におぼれていたが、時に“未帰還者”と呼ばれる廃人を生み出し、その
危険性が問題視されていた。そんなとき、孤高の女戦士アッシュは、破格の経験値が獲得可能な
究極のフィールド“クラスSA”を求め、アクセスを試みるが……。
仮想世界の表現は、デジタル処理でアンバーを基調としたモノトーンに変換。アッシュの顔もデ
ィテールを消され、全体の風景はCGと巧みに合成され、架空の風景に見せ、戦闘ヘリや巨大戦車
などCG主体の戦闘も現用兵器と巧みに混在され、押井監督独特のミリタリーへのこだわりを貫い
て描かれる。最大のみどころは、クラスSAに秘められた謎解き。真実が明らかになるとき、衝撃
が観客を圧倒する……。 |
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