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UPDATE:2014.7.11

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 日本特撮映画の大金字塔『ゴジラ』。同作が60周年を迎える今年、ハリウッド版として甦る! 製作は「パシフィック・リム」など最新のVFXを駆使してヒット作を量産しているレジェンダリー・ピクチャーズ。科学者役として、渡辺謙氏が出演していことでも話題に。そんな同作は5月16日に全米公開。3日間で累計9320万ドルの興行成績を記録。その圧倒的なクオリティとリアリズムで世界を魅了した。そして、7月25日、このハリウッド版は逆輸入され、日本公開を迎える!

▲記念すべきゴジラ第1作のポスター。東宝では“G作品”のコードネームで、極秘裏に製作。公開後は空前の大ヒットとなった。
▲シリーズ最終作にして、50周年記念作品。当時の歴代最大規模、シリーズの集大成として制作された。

 戦中、特撮を駆使した戦記映画の大ヒットで手応えを感じていた東宝は、53年、海外との合作映画が中止になったことをきっかけに、急遽、代替案として「特撮」を主体とした作品を企画。同じ頃、太平洋のビキニ環礁で行われた核兵器実験と、その余波を受けた第五福竜丸の被爆事件をモチーフに、“水爆実験の影響で目を覚ました恐竜が日本を襲う”という初の怪獣特撮映画『ゴジラ』を製作する。
 当初は酷評されることもあった『ゴジラ』だったが、円谷英二率いる「特殊技術課」が生み出した綿密な特撮映像は大好評を持って迎えられ、公開するやいなや、空前の観客動員数を記録。同年公開の作品では、『七人の侍』(黒澤明監督)、『宮本武蔵』(稲垣浩監督)に次ぐ興行成績を叩き出し、シリーズ化が決定する。
 東宝の看板作品の一つとなったゴジラは、海外にも輸出され世界的なキャラクターへと成長していくが、怪獣ブームが下火になり、映画人口が減った第15作『メカゴジラの逆襲』(75)で一旦の休止期間を迎えることに。その後、折からのアニメブームや海外SF映画ブームを受け、若者層が映画館に戻り始めた80年代になると、ゴジラ復活を望む声が大きくなる。そこで再製作されたのが、初作『ゴジラ』の続編として企画された新たな『ゴジラ』(84)であった。俗にVSシリーズと呼ばれる新時代のゴジラは、伝統的な特撮に加え、様々な技術やセンスが取り入れられることになりるが、一貫したシリーズ設定を貫き、怖い ゴジラが人気者になるという、まさに新時代のヒーロー像を形作って異例の大ヒットとなり、邦画興行ランキングの上位を争う人気シリーズとなったが、ローランド・エメリッヒ監督作のハリウッド版『GODZILLA』製作が決定したことで、第22作『ゴジラvsデストロイア』(95)で、一旦のシリーズ終了を迎えた。
 そして、4年後の1999年、第23作『ゴジラ2000 ミレニアム』でゴジラ映画は再度、復活。このミレニアムシリーズと呼ばれる新世紀版ゴジラは、再び新機軸の設定となり、CGといった新技術もふんだんに導入された娯楽シリーズとなったが、50周年の節目である04年に、第28作『ゴジラ FINALWARS』で有終の美を飾るのである。

 怪獣映画の金字塔である初作『ゴジラ』からスタートしたシリーズは、第15作『メカゴジラの逆襲』(75)までを「昭和シリーズ」と呼ぶ。爆発的な人気に支えられ、多くの続編が創られた昭和ゴジラは、第5作『三大怪獣 地球最大の決戦』からは、科学によって生み出された恐怖の対象から、地球を防衛する人類の味方にシフト。また、ゲストとして登場する敵怪獣も、宇宙からの侵略者の手先、公害が生んだ怪獣、ロボット怪獣など、当時の世相や話題を多分に盛り込んだ娯楽作品へと変貌していく。
 “次第に子供向きになっていく”と揶揄する向きもあったが、戦後の日本映画人の職人芸によって創られた、時代をじかに反映させた娯楽作品群としても観ると、興味深い昭和史の移り変わりが見えてくる貴重なシリーズなのだ。

 84年に復活した新『ゴジラ』から『ゴジラVSデストロイア』(95)までは、「VSシリーズ」、または「平成シリーズ」と呼ばれる。『ゴジラ』(84)の特技監督は、昭和シリーズの末期を担当した中野昭慶。続編の『ゴジラVSビオランテ』(89)から『ゴジラVSデストロイア』(95)までは、『さよならジュピター』(84)『ガンヘッド』(89)などで積極的に新技術を導入し、新しいビジュアルイメージを構築していった川北紘一特技監督が担当している。
 VSシリーズは、ブレることなく一貫したシリーズ設定を貫き、怖い ゴジラが人気者になるという、まさに新時代のヒーロー像を形作って異例の大ヒットを記録。平成『モスラ』シリーズというスピンオフ作品も生まれている。

 『ゴジラ2000 ミレニアム』(99)から『ゴジラ FINAL WARS』(04)までをミレニアムシリーズと呼ぶ。本シリーズは、各作品が、54年の第1作の続編的な位置づけになっており、唯一、『ゴジラ×メカゴジラ』と『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』が、連続した大型活劇的な構成となった。作品ごとにリファインされたデザインのゴジラは、地震や台風といった自然災害と同様の脅威として設定され、対応する自衛隊とのリアルなバトル・アクションに主眼が置かれることになった。映像面でも、これまで培ってきた伝統的な「特撮」を、CGや操演を進化させたワイヤーアクションなどの新技術を投入し、スピーディかつ大胆な画面構成を実現。若手の映画製作陣が結集し、海外の大予算SF映画と肩を並べるビジュアルイメージを構築している。

【テキスト】幕田 圭太

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