世界に通用する芸術面でも優れた作品。
最近のアニメは商業的になって、すっかり腰抜けになったが、この頃はまだ作家が真剣に取り組んだ作品が世に出ていた。
二時間近くの尺に、3本の短編が入っており、それぞれ趣向が違っていて面白い。
絵もかなり丁寧に書き込まれており、最新作となんら劣らない。むしろその上を行く。
「AKIRA」「攻殻機動隊」「銃夢」星野之亘作品が好きな人ならオススメ。
「銀翼のファム」「プラネテス」が好きな人にも、勧めておく。
特に3編目は、第二次世界大戦のドイツの世情と、その巨大砲をヒントにしたものと思われる。
訳も分からぬまま巨大砲に従事する人たちと、その世界を皮肉っている。
大塚周夫さんや、キートン山田さん、菅野よう子さんなど、今思えばそうそうたるメンバーも参加している。
商業的に成功する事だけを目的にするのもいいが、こういった作品を作る気概が欲しいものだ。