設定では文明が崩壊した後の新世界で、少女が軍隊生活に飛び込んで行くものですが、それほど深刻な話ではありませんでした。全体的にコミカルであり、キャラクターを前面に押し出す嫌らしさもなく、壮大な話に展開する布石はありましたが、そこまで描かれず、ヒューマンドラマを深堀りする様な不条理もなく、音楽を題材に描くのかと思えばそうでもなく、元気いっぱいの少女が先輩や友達を得て、新生活に馴染んで行く過程が描かれています。OPに使われている「光の旋律」と作中で演奏される「アメイジング・グレイス(歌なし)」が素晴らしく、この2曲がベースとなって作品世界を押し上げています。特に「アメイジング・グレイス」は、200年以上も前から(アメリカで)人々の心を捉えてきた名曲であり、本曲が作りだす静寂なくして、本作品が成立しないと思えます。視聴後ヘイリー・ウェステンラーさんの歌唱を聴き、もう一度感動するのが私のお勧めです。