「操縦したら必ず死ぬ」この悪趣味極まりない設定の作品でありながら、絶大な支持を得たのはその設定に人間の、生命の根幹に触れるものがあったからだと思います。
この世に生まれた人は、必ず死にます。私もこれを読んでいるあなたも必ず。人は生まれた時点でジ・アースに乗せられた登場人物たちと同じなのです。
「自分の番」がいつ来るか判らない。判っているのは「自分の番」が来たら確実に死ぬという絶対の結末だけ。それまでにどう生きるか、どう戦うか、何を残すのかだけが与えられた自由。
そんなすべての人が当てはまりながら日々気付かないふりをしている真実を露にした作品だからこそ、これだけの深い作品になったと思っています。
アニメ版は原作が連載途中ということでオリジナル要素がネットで酷く叩かれそれに監督が応えてしまって更に炎上した記憶がありますが、自分はアニメ版も大好きで監督は作品に誠実に向き合ったと思っています。