近年、過去の偉大な漫画家の作品のリメイクが増えている。
テレビアニメでも、石ノ森章太郎の『サイボーグ009』『キカイダー』などがリメイクされた。
それらの出来は非常に素晴らしく、原作の味をしっかりと残しつつも現代の空気に合わせ、上手くアレンジを利かせていた。
それらに比べると、どうしても一段劣る感が否めない。
上記のリメイクが何より素晴らしかったのは、改変は最低限にとどめて原作の味、空気をしっかりと残していた事であるが、この作品では原作『バビル2世』の味は余り感じられない。
バビル2世は、原作に比べると大分精神的に弱く感じるし、何よりもヨミがただの悪人となっているのが残念。
原作のヨミはなるほど悪人ではあるが、しかし部下を見捨てるのを躊躇したり、何とか部下を助けようとするなど意外に人間臭く、どこか憎めない。
この点はOVA版でも改変されてしまっているが、この「憎めない」ヨミが見たかった。