都市防衛型の近未来SFです。軽薄な自己陶酔モノかと思っていましたが、深刻で切なくてハードな展開。「進撃の巨人」と「GUNSLINGER GIRL」のテースト。日本刀を持つ幼馴染の黒髪の少女と京都弁の生徒会長も出てきますが、こちらは使わずに指輪物語の様な防衛決戦に持ち込んでくれました。最後は大団円を迎えますが、逆転につぐ逆転を紡ぎ出すアイデアが満載。これで一気に駆け抜けます。ストーリー全体が王道を貫いています。強すぎず弱すぎず絶妙なバランスでの攻防。隠し持った切り札。ハプニング。多くの伏線があり、(全てが刈り取られていませんが)このお話だけで色んな名作の良さをつまみ食いできるでしょう。最近のライトノベルは凄いですねえ。ヒューゴ賞作品より面白いのではないかと思ってしまった。勿論そういった過去の名作の上の積み上げだと思いますが、面白いモノは面白い。2話目から行き成り面白くなります。お勧め。