原作は未読なのですが、遅ればせながら視聴しました。丁寧な演出と人物・背景作画、落ち着きある魅力的な声のキャスティング、そして何より大切に描かれたキャラクター一人一人の描写。良い意味で最初から最後までキャラクターの行動に「なぜ?」と思うような点がないのも、非常に良く練られた原作の力はもちろんアニメスタッフの皆さまのご尽力の妙と言えます。こうした素晴らしい作品が世に出、また、出会うことができて本当に良かったと思います。作中には数多の妖精やこの世ならざるものが登場し、時に愛らしく、時に恐ろしく、時に儚く、自由に振舞います。そうした人でない者たちを含めたキャラクターの振舞いそれぞれは物語を通して、生あるものへの優しい賛歌とも読み解ける展開を見せていきます。長くなりましたが、つまり本作は愛が溢れている作品です。ぜひ未見の方にはご視聴をお勧めします。気持ちの良い涙と共に暖かい気持ちになれる作品です。