エピック・ファンタジーでもなく、ヒロイック・ファンタジーでもない、王権を扱うジャンルと思われます。アルスラーン戦記がその一つですね。そういう意味では原作者にとって新しい挑戦ではないでしょうか。残念なのはヒロイック・ファンタジーと王の物語の中間をとってしまい、視聴者には分かり辛いところです。序盤は煮え切らない主人公と言う印象になってしまいました。面白くなってくるのは、王道と覇道の違いを際立たせ、その成り行きを描き始めた中間くらいでしょうか。責任ある立場の人が、立場の上でどの様に考えて行動するか?これを描きはじめて、やっと正統派に戻ったという感じです。現代的なライトノベルは力と優しさしか描きませんから、物足りない。責任と重圧が人物をどう変えてしまうのか?これを描いて初めて正義の強さが分かるわけです。そしてこれを描けて始めて正統派でしょう。作家が幼いと描けません。その点では流石だと思います。