妖怪人間ベムのリメイクは多々あれど、ここまで人間になる事へ焦がれる寂しさと、人間になりたいと思いつつ人間に失望したり見直したりを繰り返し続ける葛藤を丁寧に描いていて、とても感情移入しやすく、心に染入るストーリーでした。
人間を完全な善と悪と分けると言うより、人間誰しも併せ持っている善性と悪性の使い分けや、極悪ではないが持続的な害をばらまく小悪党等の現実にも沢山居る、なりえる存在を悪として描いているのも印象的です。
人間の悪性、元々の善性から損をし続ける妖怪人間達も身分格差などの社会構造も合わせて考えさせられる内容だったとも思います。
惜しむらくは黒幕が何でリブラシティを設立し、支配していたのかという理由が不透明なのと、妖怪人間達の生体メカニズムの解明があまりなかったのと、ハラジーの生かしどころがイマイチだった気がするので、やはりあと1クールくらい欲しいところ…。劇場版にも期待です。