この話は基本的に問題の根本が解消される事はない。
貧困は貧困のままで、コンプレックスはコンプレックスのまま、学力不足も体質も、一つもままならない。
魔法はいつでも使えて友情パワーがキラキラしたものではなく、猛暑の店内に労働の対価でもらった通貨を支払いやっとマジカルエアコンが稼働する。
それでも「解決しなくても解決することってあると思うんだよね」主人公赤木ユイナは言う。
モヤモヤとしたもの全てがスッキリ消え去るわけではなく、問題を抱えたままでも一歩次へ踏み出すために背中を優しく押すだけ。たったそれれだけの魔法を、魔女見習いたちが精いっぱい奏でる。
世界から傷つけられた、心のうちに暗いものを抱える誰かへ向けた、とても優しいアニメです。貴方の苦しみは貴方だけのもので、比べるものじゃないんだよ。