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春夏秋冬代行者 春の舞 第肆話(24分)
朝凪
――この神様に捧げられるものがあるなら何だって捧げる。代行者を狙う賊が、夏離宮を襲撃していた。主を守るため、そんな賊たちに相対するのは護衛官の二人。毅然とした態度で腰に携えた刀を駆使し、苛烈な攻撃を敵に与える春の護衛官・姫鷹さくら。温和で清楚な振舞いを一転し、銃を構える賊に臆することなく堂々と応戦する夏の護衛官・葉桜あやめ。二人によって賊は撃退されたものの、冬の里の護衛による助けがあったことが伝わる。「……冬が、何で……」 【冬】の一文字に動揺を隠せないさくらは、ある人物のことを思い出す。『私だけでは不足だと? それとも罪滅ぼしのつもりか?』 さくらは険しい想いを抱えながらも、いまは雛菊を守ることだけを優先した。「夏の、代行者、さま……?」 そして、ようやく彼女たちの前に夏の代行者が姿を現して――。代行者の始まりの物語は、以下のように続く。――動物が愛を育んでは眠り、木々は青葉に包まれたと思えば凍てつく。これならば、ただじっと耐えるばかりの冬の世界だけでよかったと。一度春を知ってしまったからこそ、冬の世界が来ることが耐えられないと。