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春夏秋冬代行者 春の舞 第漆話(24分)
宵闇
――春爛漫の世界で、幼女の姿をした秋の神様が遊んでいる。帝州全域に雛菊たちが春をもたらす一方で、すでに春顕現を終えている創紫では幼い秋の代行者とその護衛官が平和な時を楽しんでいた。天使のような顔立ちの少女の名は祝月撫子、大和最年少の現人神であり、秋の代行者だ。そして褐色の肌に黄菊色の髪をした凛々しい顔立ちの男は秋の代行者護衛官・阿左美竜胆。賊に襲われることが少ない季節である秋は、他の季節で起きている襲撃事件とは縁遠い毎日を過ごしていた。「春の代行者さまに、従者さま……お会いしてみたいわ」 秋の穏やかな日常とは裏腹に、冬主従は現在の雛菊の状況を鑑みて、賊への警戒を強めていた。「諸々事情がわかって確信した。春の里は信用できん、四季庁もだ」 冬は、春の後ろ盾になるよう、動きはじめる。留まることを知らぬ桜前線を大和にもたらしている雛菊も、遠くで冬を想っていた。「会いたい、の、気持ちがね。どんどん、膨らんで、るの」 皆の気持ちが交錯する中、事態は急展開を迎えようとしていた。代行者の始まりの物語は、以下のように続く。――四季達はそれぞれの背を追いかけて世界を回ることで季節の巡り変わりを齎した。春は冬を追いかけ、それに夏と秋が続く、と。