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ワールドアパートメントホラー
アジアの人々が住む新宿のボロアパートに、
ヤクザが地上げにやってきた!
ホラーか、ギャグか、シリアスか。
大友克洋の乱脈紛然ムービ。
東京・新宿のボロアパート南海荘には、アジア人たちが集って暮らしていた。その住人たちを追い出すため、ヤクザ組織から派遣された一太は、嫌がらせにも動じない住人たちと接していくうちに、逆に自分が嫌がらせを受けているような感覚を覚える。そして彼は、アパートに住人以外の誰かがいるのではないかと思い始め…。
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見どころ
大友克洋の面白さの本質は、サイバーな格好良さよりは日常風景の隙間に潜む「なーんちゃって」的なズレの笑いにある。いわゆる「諧謔(かいぎゃく)」というやつだ。この映画では、大友監督の視線で実景を切り取った映像を積み重ね、独特の怖さと笑いが醸し出されていく。そのプロセスが何よりの見どころだ。不法滞在者含めた外国人労働者、地上げ屋のヤクザと、微妙に一般社会からはみ出した者同士が、さらなるズレやディスコミュニケーションを生じさせる構図がおもしろい。原案の今 敏は本作をマンガ化しているが、後の今 敏監督映画『東京ゴッドファーザーズ』に通じるものがあり、彼の持ち味もたっぷり入っていそうだ。そうした流れを知る上でも必見の映画だ。【アニメ評論家・氷川竜介】
スタッフ・キャスト
スタッフ
監督:大友克洋 /
原案:今 敏 /
脚本:大友克洋+信本敬子 /
撮影:篠田 昇 /
美術:細石照美 /
音楽:埜邑紀見男 /
照明:渡邊孝一 /
録音:弦巻 裕 /
編集:鈴木 歓 /
助監督:緒方 明 /
制作担当:久保 淳 /
音楽プロデューサー:石川 光 /
プロデューサー:大崎裕伸+加藤悦弘+風間康久 /
企画:肥田光久 /
キャスト
一太:田中博樹(SABU) /
ヒデ:中村ゆうじ /
国分:清水 宏 /
和男:出川哲朗 /
美咲:中川喜美子 /
張(チャン):翁 華栄 /
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