クチコミ★ファンの声

• 2015/06/30 11:45

右往左往する大衆、揺れ動く世界と私の関係性と、そして「正義（せいぎ）」とは

ものすごく緻密、繊細、且つダイナミックに構成された世紀の大傑作。2クールアニメとして完璧すぎる。
私たちは、世界から常に影響を受けている。
私も世界に影響を与えている。生きることによって、声を出すことによって、表現することによって。
表現することで、人々に影響することで、私たちは誰でも、世界を変えることができるのだ。いい方へも、悪い方へも。もちろん、あなたも、あの人も世界を変えることができる。
常に世界は変容していくのだ。その中でどう生きるのか。
『サムライフラメンコ』を見たことで、信号無視をしなくなった人、傘を盗まなくなった人がいたら、それは表現が私たちに影響を与え、世界を変えた、ということだ。
大人たちが、子供たちへ「ヒーロー物」を作り続けるのは、せめて良い方向へ世界が変わっていくように、「正しいことをなす」勇気を柔らかい心へ植えつけたいという祈りなのではないだろうか。
見てください。

• 2011/03/01 01:42

未完の物語に取り込まれた町で、運命に抗う若者(？)たちの物語

一見子供向けの変身魔法少女物ですが、その実は「物語執筆途中で死んでしまった男の怨念に取り込まれた町で、登場人物にあてはめられてしまった人々(?)が悲劇好きの作者の想いと運命に抗う」というメタなファンタジーです。
バレエやBGMに使われるラシック音楽の背景やストーリーが、物語と絶妙にマッチしていることも特徴。
バレエの所作も美しく、踊りそのものが進行上のとても重要なメタファーとして取り扱われています。
本放送時A,Bパートが分割放送されたせいか、中盤多少物語がもたつく感がありますが、18話から盛り上がり始め、23話の頃からは怒涛の展開で、目が離せません。
現在、DVDの入手が困難なのが非常に惜しまれます。
U局の限られた地域でしか放送されず、マイナーですが、9年たった今も、根強いファンが存在します。
再放送、再ソフト化で、再評価されるべき作品です。
http://bit.ly/flSDhw