放送当時の規制は現在とは比べ物にならないほど緩く、監督も規制ギリギリで演出したとDVD-BOXのブックレットで知りました。主人公の剣が大切な人を守れなかった悲しみを見ていると胸が痛くなります。それでも当時、目をそらさずに見ていられたのは剣の成長を見守りたい気持ち。そして、もう一人の主人公、リュウ・ドルクの出生の秘密を知りたい。ただこれだけでした。
リュウ・ドルク、彼には隠しきれない優しさがありました。その優しさが私には嬉しく、剣と一緒に彼の行動にも目を向けたものです。30話で人間の優しさと愛に触れ、人を愛することを知った彼は隠していた優しさを表に出すようになり、今までとは比べ物にならないほど人間らしくなりました。でも最後は最愛の妹ゆいを助けるべく身代わりになり邪神の岩に飛び込んでゆく。自分を犠牲にして・・・
ライガーは人の心の醜さ、美しさを見事に表した作品だと私は思います。